::VF-24

15話を見ていたら、VF-25やVF-27の原型となったVF-24の側面図、上面図が、登場。

アニメでは、モニター上に、こういった線画の情報が出る事が多いですが、手書きのアニメでは、正確性に欠けたり、正面からの画像でない場合が多く、使えない場合があります。

今回のVF-24は、本編に登場しないのか、割とまともで、正面からの映像でした。
しかし、3次元モニター(頭脳内イメージ)に、3次元画像のVF-24を表示したものを、正面から見ているという設定の映像でしょうから、図面のように、並行投影では、ないはずです。ですが、映像を見る限り、透視投影の場合に起きる視差によるずれがほとんどありません。これなら、図面として使えそうです。多分、VF-24は、モデリングされていないんでしょう。設定上、平面モデルは、存在するのかもしれません。(次に出てきた、VF-25の画像は、完全な透視投影で、図面としては、役立たずでした。)

側面図、上面図として、読み取った画像はこちら・・・

全体のバランス、肩部分の変形パーツの配置など、VF-25として起こした図面に、ぴったり合います。ということは、VF-25の図面は、結構正確かもです。

で、この図面を眺めてみると、エンジン部分が、VF-22(YF-21)にそっくりです。

VF-22は、エンジンと脚部が、独立しているので、変形方法は、異なるでしょうが、VF-22の発展型と見ていいでしょう。短い機首、翼のレイアウトや尾翼の形状も、VF-22系と言えなくもない。しいて言えばYF-19とYF-21をミックスしたデザインかと・・・

そう言えば、マクロスFのオフィシャルHPの、VF-27の説明に、VF-22のデザインが、受け継がれているという表現がありました。まあ同じGG社のVFですから、デザイン流用もあるかと思いますが、VF-27とVF-22まったく似ていません。

で、実際に、VF-24が、最も似ているのは、現代のアメリカ空軍のF-22に、一番似ているかも・・・アメリカ空軍のF-22は、河森先生のVFを見て、ベクターノズルを真似した・・そして、そのアメリカ空軍のF-22を、VF-24のデザインベースとして河森先生が使用したという、おもしろい連鎖が、生まれています。

My F-22ラプター。薄く綺麗な機体です。現在、アメリカでは、配備中です。

ちなみに、マクロスのYF-21は、アメリカ空軍の試作機F-23に似ています。
競合試作に敗れたところも似ているYF-21と(Y)F-23です。
マクロス・プラスOVA1話で、YF-21が、格納庫から出て、テスト前の最終調整・確認中のアングルで、見てもらいましょう。

My YF-21 前から

My F-23 前から

My YF-21

My F-23

F-22,F-23伴に作ってなかったので、急遽作りました。敗れたとはいえ、F-23の方が格好いいです。翼の最も長い部分は、超音速では、抵抗が、高くなります。その分、胴体を、くびれさせる事で、全体的な抵抗を下げる工夫が、されています。これは、私の好きなTigerIIや、F-18も、同じような処理がされています。また、エンジン後部に、スカートが、延びています。下から見るとスラスターが、まったく見えません。熱源を地上から見せない工夫、つまり、追尾型対空ミサイル対策でしょうか・・・でも、せっかくのベクター・ノズルの効果が、半減するような・・・

ちなみに、F-22とF-23の競合試作は、次期戦闘機として、ステルス性能、大推力エンジンの搭載による高機動性とアフターバーナーを使用しないスーパークルーズを狙ったもの。

YF-19とYF-21の競合試作も、新型アクティブ・ステルス、熱核バースト・エンジン搭載による、次世代型VFという内容でしたので、似ていますね。

F-22が、採用決定した段階で、継続テストが、行われたのが、エドワーズ空軍基地というのも、河森先生、狙ったのかも。

F-22には、可変後退翼のプランもありましたが、計画は頓挫しました。

F-22可変翼。何かに似ている?


備考

アメリカ空軍のYF-22、YF-23は、推力を上下方向に偏向できる可動式、ベクタード・スラスターが、ついてます。これは、発想そのものが、VFから来ていると思います。但し、VFのように、キコキコ動きません、上下に20度ずつ動くだけで、基本的にコンピューターによる自動操作だそうです。

F-22 スラスター部。バドルの形状は、上下同じ。爪先、踵では、ありません。


エンジンは、マクロスの世界でも、活躍中、主にスラスターを、担当しているプラット&ホイットニー社の製品です。スタスタ−は、上下に動いたり、閉じたり、開いたりできるようです。

発進時は、スラスタ−を下げる事で、短距離離陸が、可能だそうです。

閉じる事ができるのは、赤外線(熱源)追尾のミサイルに、エンジンを狙われ難くするため、ジェット噴射を、扁平に、広く吹き出して、早く熱を拡散させるためとか・・

また、スラスターを、上げる事で、80度という高迎え角での操舵が可能らしいです。これは、通称コブラと呼ばれる技で、マクロス・ゼロのシンや、マクロスFのアルトもやっていた技です。

飛行中に、機首を上げて、そのまま、直進する技の事です。コブラが、鎌首を、持ち上げている様にたとえられています。実戦には役立ちませんが、失速しにくい機体であると思いましょう。