::T-45ゴスホーク艦上練習機

T-45ゴスホークは、TA-4(A-4の複座練習機)の後継として、1980年代後半に開発された機体です。



My A-4

T-45は、ホーカー・シドレー社(イギリス:現BAE社)のホーク練習機を、アメリカのマクダネル・ダグラス社(現ボーイング社)が、全面改修した機体です。BAEホークからの改良点は、離着陸装置の追加・補強、機体強度の増加、主翼の大型化等です。




My T-45

全長12m、空虚重量4.5トン、単発エンジン推力2.6トンという、練習機としては、標準的なパッケージです。

他社の機体を、マクダネル・ダグラス社が艦上機として改修する方式は、F/A-18ハリアーでも、行われました。マクダネル・ダグラスが、艦上機に強く、艦上機の整備能力が、高いために、こういった方式が採用されたのでしょう。



My シーハリアー

ハリアーは、世界初の実用垂直離着陸機です。垂直離着陸を実現するため、航続距離、兵装量が犠牲になっています。また、主脚が、一本で、翼下に補助輪を持つため、通常離陸は可能ですが、着陸は、垂直着陸が基本です。推力は10トンほどの強力なエンジンを持っていますが、垂直離着陸に使用する大型のファンと、浅いインテークのために、音速を突破することはできません。



My ハリアーII

ハリアーを、マクダネル・ダグラス社が、全面改修した機体で、軽量化、翼の大型化、大型レーダーの装備が、行われています。飛行能力の向上は、ほとんど無く、兵装の増強のみが、焦点となっているようです。

全面改修名目で、垂直離着陸機の技術、ノウハウを、手に入れたマクダネル・ダグラス社は、F-35に競合試作で負けた、X-32にその技術を投入しました。超音速飛行に不利な大型ファンは、廃止され、ジェット噴射のみの方式になっていますが、推力偏向ノズルや、機体各所に配置されたスラスター等に、ハリアーの影響が伺えます。さらに、翼下の補助輪を、機能拡張した、主脚の構造にも、その影響が見えますね。



My X-32

ロシアから、垂直離着陸機の技術を買ったF-35と、イギリスの垂直離着陸機の技術によるX-32の競合試作は、F-35が、勝ったことで、技術的にはロシア>イギリス>アメリカという構図が、見えるようです。

F-35 vs X32,F-22 vs YF-23については、後日、記事をあげようと思っています。