::VF-25
VF−171の次に出てきたのは、VF−25である。
My VF-25:各部のバランス確認中
(ただし、言葉だけで無人要撃機が出てきた)
これは、YF−24をベースとした、ロールアウト前のテスト機体だそうである。
それ以前の最新機体は、YF−21ベースのVF−22
(マクロス7で、マックスとミリアが乗っていた)
で、ロールアウトは、2040年頃であるから、20年近く前である。
この期間に、試作された可能性は、YF−23とYF−24の2機しか無い訳だから、試作頻度が、低くなっているようだ。
実際、はぐれゼントラーディとか、バロータ軍との闘いも終結し、銀河は平和になり、軍も平和ぼけしていたのであろう。
それで、未知なる敵、バジュラの出現で、慌てて、新型機の試作を始めたといったところであろうか。
VF−25に関しては、機体の特徴から、新星インダストリー製のようだが、変形機構は、VF−11とSV−51(マクロスZERO)を、合わせたようなものである。ただし、VF−19の発展型と言えなくもないのだが、やはり、SV−51が近い。
SV−51の胴体部分を、180度回転させ、前進後退翼にし、新星インダストリーおとくいの、腕収納方法にすれば、VF−25になる。
コックピット横まで伸びたストレークのデザインや、そのストレークを、変形の要にした所も、似ている。
と、思っていたら、7話に、SV−51系の機体が出てきてビックリしてしまったものだ。
さて、VF−25だが、これまでのVFと異なる部分は、脚部のサイド・アーマーがあることである。
VFは、飛行機でもあるので、当然、翼がある。
しかし、バトロイド時には、翼が、邪魔になるため、あまり大きくできない。
そこで、翼の基部である胴体の一部を、翼のように張り出すことで、ファイター時の形状を綺麗に見せている。
しかし、ガウォーク時には、腕を、出さないといけないのに、
その出っ張りが邪魔になるのである。
そこで、VF−11では、その部分まで、胸部にしてしまったため、異常に肩幅の広いバトロイドになってしまった。
VF−19では、翼と伴に、折り曲げて、足につける暴挙に出た。
My YF-19
SV−51では、その部分を肩として利用していたが、邪魔なことに、違いはない。
そこで、VF−25では、腕を出すのに邪魔な部分を、腰部のサイド・アーマーとして、ごっそり、取り払った。
で、できた空間に、肩バーツが、ぐるりと回転してくるのである。
これは、変形方法としても良いし、VF初のサイド・アーマーも格好いい。
が、商品化はどうだろう。
胸から、肩、襟、サイド・アーマーと細かく分割されたものを、ファイター時に、かっちりと、はめ込むのは、技術的に大変である。
あの、ロボット・アニメの商品化で、名高い「バンダイ」さんが、オンエアー開始時に、プラモや、超合金を、間に合わせられなかったのは、こういった問題があるのかも知れない。
もう1つ河森先生がやってしまったのは、すね部分にある翼(安定翼?ラダー?)を、どうみても、収納式にしてしまった事だ。
プラモや、超合金で、いくら小さい翼だろうが、脚部に収納するのは、無理があるだろう。
以前にも、VF−11は、垂直尾翼を、足に収納する設定であり、商品化されたVF−11は、収納ギミック優先で、設定よりずいぶん小型の垂直尾翼が、付いていた。
でも、変形時には、取り外す方法もあるのだが、それだと完全変形じゃないし、第一、消費者が、変形時、取り外すのは、部品の紛失につながるので、いやがるのだ。
VF−1以降、代々、すねに、翼があるのが、バトロイドの特徴だったのに、なぜ、その伝統(?)を、やめたのか、疑問である。
また、VF−25の強化装備、ファースト・バックのふくらはぎ部分のカバーには、この安定翼が、ついている。だたし、邪魔な時には、すねに、巻きつくように、折れ曲がるように
なっている。
次に、バトロイドの左手についているシールドだが、とうも、どこかで見たことがあるなあと、思っていたのだが、思い出した。
同じく河森監督作品の創生のアクエリオンに、出てきた、アクエリオン・ソルの
盾(爪先が、変形したもの)に、似ている。
ちなみに、変形設定がされていない、未完成3DCGだけど
My アクエリオン・ソル
次に、SV−51譲り(?)の折れ曲がる機首についてである。
機首を輪切りにし、折りたたむと、2つの円を、繋げたような形になり、大きさは、直径の2倍になる。これでは、胸部カバーが、大きくなりすぎる。
そこで、SV−51のように、車輪収納部のカバーを開き、機首を押し込むようにすると、2つの円から、1つの楕円になる。これで、胸部カバーが、多少小さくできるのだが、プラモ化は、やっぱり???である。
さて、最後に、翼の収納方法である。
VFを、3DCG化していて、いつも思うのが、翼の収納方法で、翼が邪魔なことである。
立ったままなら、問題ないが、バトロイドを人間のように動かそうとすると、足が翼に当るのである。
VF−1以外に、足の自由度の高いものは、存在していない。
それは、翼が、大きく、皆、一様に、背中に回して、隠す手法だからだ。
(VF−19のように、足に、翼を付ける例外もあるが)
現実の戦闘機だって、艦載機の場合、翼を、折りたたむのに、VFは、頑なに、拒んできたようだ。
(YF−21は、内側に折り畳んでますが)
Z−Plus(ガンダム)で、先にやられてるし、最近では、ムラサメ(ガンダム シード・デスティニー)でも、その変形方式が、用いられている。
で、ここにきて、やっと河森先生の中で、お許しがでたのか、Z−Plus、ムラサメ方式になった。
多分、マクロスZEROの時に、河森先生が、VF−1の呪縛から吹っ切れたのだと思う。
これまで、VF−1の系統である新星インダストリー製VFで、正統的進化系を、模索し、GG社のVFでは、まったく新しい変形方法を、模索していた感がある。
しかし、結局VF−1は、超えられなかったと思う。
そこで、マクロスZEROだが、VF−1の前身であるVF−0とそれと敵対するまったく別のVFの登場というのは、VF−0(VF−1)と同じくらい、魅力がある敵役でなければ、ならない。
VF−0より強く、悪役なので、異形の姿なのに、そのファイター姿は、VF−0よりも、格好が良いのが求められる。
そして登場したSV−51は、河森先生が、デザインした可変戦闘機の中で、私が最も好きなものである。
ただし、バトロイドは、悪役としては、いいかも知れないが、変形方法上、腰の回転軸の無いもので、改良の余地があると思っていた。
そして、その改良版こそが、VF−25である。
ただ、無駄の全く無い、パーツ構成のVF−1に比べると、前述の肩部分のパーツ割が、細かなVF−25は、まだまだ、デザインに隙があり、改良の余地があるかも知れない。
しかし、翼を、折り曲げたというのは、河森先生のVF−1との決別を意味しているのかも知れないし、すねの翼を、隠すのも、機首のトンガリを隠すのも、VF−1からの伝統を打ち破るものだと評価したい。
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VFのお約束
・おしりが尖っている。ただし、機首でなくとも良い。
・すねに安定翼がある
・大腿部に、インテーク(YF−21は例外)
・翼は、背面に収納(VF−9,19は別)
つまり、あくまで航空機が、変形したのだという主張が、
バトロイドにみられる点である。
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後記
みなさんは、3DCGを作ることに興味があるだろうか?
私が、3DCGを作るのに使用しているのは、フリーのソフトであるし、表示に使っているのも、自分で作ったビューアー・ソフトである。
最近のPCは、ビデオのハードウェア・アクセラレーションが、無くても、CPUパワーで、充分3DCGをリアル・タイムで、動かせる能力がある。
静止している物体を、ぐりぐり色々な角度から眺め回すだけでなく、動いている物体(例えば、ファイター、ガウォーク、バトロイドに変形しているVF)を、色々な角度から、見る事も可能である。
そこで、3DCG初心者向けに、My VF−25を、作るまでのステップを紹介してみようと思う。
マクロスや、VF−25は、版権物ではあるが、自分で、自分用に3DCGを作るのは、法に触れる事はないであろう。
次回 MyVF−25作成講座 その1 をお楽しみに。